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OKK VM5-Ⅲオーバーホール

修理依頼テーマ
X・Y軸上の加工にて精度が出ない為、メーカーにて調査結果X軸カミソリが限界、Y軸は限界を超え調整不可と回答の上、機械ユニット側の摺動面故障との事で弊社にてサドルユニットのY軸ターカイト貼替及びX軸も同様修理として本機2台引取依頼。 引取前日にては#1号機について、オイルコンに切削水が混入と切削ホースの破裂も発覚。 先ず弊社に入荷し現状精度を測定(制御盤内に保存)#1号機についてオイルコンより冷却油を搬出。図1の様に1/4油だけでほぼ水が入っていました。 次にオイルコンを空にしたまま仮設で切削タンクを設け、切削水の作動をしたままオイルコンへ侵入してくるかの調査し、結果問題ありませんでした。 そこで逆の手順でオイルコンに新品の油を入れ再び運転を行いオイル漏れ、また切削ホース側に油が混入しないか実験を行った結果問題ありませんでした。
図1 図1は主軸も分解し、水分を全て取り除く事が最良ですが、予算も考えこのままオイルを数回入れ直し(フラッシング方式)水分を排除致しました。
解説結果【摺動面】
Y軸摺動面は2台共にターカイトがなくなっていました。また一部薄く残っていました。
新品は0.6mm前後に対して0.1mm~0.2mmも残っていません。X軸摺動面剥がれは一切ありませんでしたが、下記の様に全体が0.1mm~0.2mmくらいしか残っていませんでした。
新品は0.6mm前後に対して0.1mm~0.2mmも残っていません。
ココでX・Y軸のターカイト(正式名NTNベアリー)の剥がれた原因の調査結果ですが、剥がれたという現象表現よりこの機械は、異常摩耗が70%切粉にて引き起こしている事が判明。
残り30%は潤滑油が行き届いてなく結果としてすり減ったと判断致しました。
基本ベアリー素材は管理下ですとメーカーより減らない素材とされています。
従いまして、今後も本機を使用し続けるとなると摩擦による減りが起きてしまう為、ユーザーのご要望の下、X・Y軸潤滑分配器の吐出設定0.2→0.4設定に変更を行いましたので今後使用続けるにあたり、多少潤滑油供給サイクルが早まります。
※ユーザーにて残り3台同型機が保有されていますが、3台共同じ故障が今後予測する為、分配器を当社対策品に交換を勧めております。
当社はユーザーの使い方に合わせ工作機械の寿命を延ばす事を心がけて修理致しております。
潤滑分配器の場所
今回修理分解中、配管チューブ及び配管のプラグが異常トルクで締まっているにも関わらず、漏れていました。
今回配管チューブは無料にて交換を実施し、リフレッシュさせて頂いております。
ベアリーからターカイトへ変更致しました。
摺動面の摺合わせ及び精度出し(手作業キサゲ)
平行度及び当たり面精度は、0.002μ~0.004μ
精度出しの状況
今回X・Y摺動面不具合の為、修理依頼でしたがZ軸についても現状の精度調整も実施致しました。
Z軸のカミソリの押さえがされていない状態。締めあげ精度調整を致しました。X・Y軸直角も新品JIS規格に入る精度を実施。
その他精度もJIS規格に基づき、また単体部品の精度も確認実施致しました。
主軸内シャンクテーパー部の形状も測定。結果、要修理と判断。下記の写真の様にテストバー測定器を用いて口元で0.02~0.03μ300mm先で最大0.12U振れがありました。原因として、日々のツールチェンジャーにてツール交換を繰り替えし、主軸口元の形状が広がり振れの原因及び切粉の混入にての面当たりの異常、また主軸クランプカの低下の為、ツールが正規な圧力で取り付いていない為、遊びが出来不具合がある。
資料類似品参考
対策として先ずツール圧力計で計測し、圧力調整を実施、改善できない場合は主軸テーパー部の再研磨をしなければならない。メーカーにて対応は、主軸本体を引取となります。予算も約200万近くに予測されます。納期についても約1~1.5か月かかってしまいます。
現状使用可能か不可か?について基本振れの精度具合にもよりますが、今回の場合ツールが振れたまま回転している事から加工精度のばらつき予測(径補正)が安定しないボーリング加工時の仕上げ面にビビりが入る、ツールの破損、重切削が出来ないツールの短寿命となり修理を早急に求めます。
そこで当社として主軸はそのままにてセルフ研磨装置を設けて修理可能で御座います。
予算についても作業自体、一日で完了及び15万~40万程度の作業費用で御座います。ただし条件があります。研磨機を主軸下のテーブル上面に設置いたしますので、治具やバイス等は取り除いて下さい。
また、テーパー部の再研磨にあたり、焼き入れ具合(硬度)が無い場合は研磨しても生材である為、直ぐに変形してしまうのでお勧めできません。本機側の精度調整も同時に行うプランです。
※同業者も御座いますが、他社についてはお勧め致しません。理由として研磨目的だけで本機側の調整技能が無い為、機械側の精度が今後調整できなくなるからです。当社は機械全体の精度ノウハウを熟知しておりますのでご安心下さい。
では、分解時の状態からリフレッシュメンテ完了までのご説明を致します。先ず目につくのは、加工機ですので汚れが目につきます。しかしこれは加工機なので仕方が無いですね。
しかし次の映像をご覧下さい。本来切粉や切削水が入ってはならない部分に混入しています。メーカーも最善を尽くしたカバー設計を試みていますがどうしても隙間が無いと機械は動きません。
テレスコが主に寿命が来ておりながらも使用し続け、そこから侵入してしまい送りネジや摺動面 また駆動軸用ベアリングに大ダメージを引き起こします。
クロスユニットの摘出模様です。
当社の修理は機械本体を持ち帰らないと不可とされている事も、可能な限り特別な専用治具等を設け現地にて行う事が可能で御座います。※条件にもよります。
では、クロスユニット搬出後の機内の模様です。
ここからが修理の肝心なところです。
『クリーニング後』
今後ともに長く使って頂けるように汚れる作業も当社は快く作業致します。では、ボールネジの具合を調査します。今回は交換を要する事はない模様です。その診断方法として機械についたまま診断を行います。
X軸ボールネジについては寿命限界の1/3程度まだ使用可能でした。Y軸については2/3程度使用可能。
ベアリングについてもまだ使用可能と判断。
ボールネジについても当社では新品の約半値でオーバーホールが可能で御座います。納期も約修理単体で2週間ほど頂くだけです。結果ボールネジの交換期限ですが、X軸は1~3年程度/8H扱い、Y軸は5年程度と予測致します。
次に操作モニターが1台暗い為、調査しました。
暗いです。
もう一台は明るいです。
冷陰極蛍光放電管(CCFL)が恐らく寿命。FANUCにご相談致しましたら、ユーザー様の年間保守契約内で交換が可能との事と最近低消費のLED化の設定があるそうです。これについては恐れ入りますがFANUCカスタマーサポートへ交換をお願い致します。
さて、今回の修理の原因を及ぼしたカバー。『テレスコ』です。やはり交換時期が来ておりました。ご予算に応じてワイパー交換のみで行うかのご相談中です。
『主軸冷却ホース及び切削ホースの状態』
今回、XY軸修理の為、本機引取日の前日稼働日において、ホースより切削水が漏れたとの事で、調査致しました。結果そのホースだけではなく確認するとホースの現状も著しく消耗していましたので2台修理共に交換を実施致しました。
では精度等も完成し組付けに入ります。入荷当時より機械はみるみるうちに綺麗にもなっていると思います。
Before
機械の中身まで切粉等が侵入しています。特に鋳物を削る加工機は年次メンテナンスを怠るとオーバーホール相当の修理費用が必ず発生してしまいます。やはり、故障する前に1年に1度は機械の健康診断を強くお勧め致します!!!
After ☆印象はいかがでしょうか‼!☆
カバーも塗装し機械が生き返ります。
リフレッシュされた本機!!!
☆ネームステッカーもCADにて自作製作し貼りました☆オーダーメイドでユーザー名もご注文にて貼付け可能デス!
当社に修理依頼後の機内。どうですか?使用していた機械に見えません。
組付け時は必ず各ネジはダブルチェック!!マーカーチェック徹底し安心してお使い頂けます。
連休明けの現在お使いの工作機械は、NCアラーム 又はFANアラームにて機械停止トラブルは起きていませんか?
今回稼働してきました機械を修理の為に当社へ修理入院にて入荷後、電源を立ち上げようとしましたらFANアラームにて機械が動きませんでした。 原因はユーザー様もご存じなりますNC制御盤の冷却FANが動かなくなって熱で基盤を故障しない様にFANで冷やす仕組みがNCのシステムに組み込まれています。 そこで何かの異常にてFANが回らないと機械の運転準備が行われない様になっています。保全活動の定番チャートに入る内容かと思われます。 当社はそのトラブルを未然に防ぐ為、次の様な特別なフィルターで改善を行っております。 是非、ご興味して頂き連休後の生産稼働に防げる事を未然に防いだ商品をご提供しておりますので当社へご相談下さい。
現在の状況写真
FANを分解後 油を含んだ粉塵と切粉が沢山混入していました。また漏電にて発火の危険も予測されます。
実際FANを外すと不純物が混入しトラブル原因が発生しております。
もう安心! 機械は止まりません!

当社オリジナル制御盤セル・フィルター‼!

年次点検時ご加入時に内蔵フィルターを交換致します非分解式
このセル・フィルターは8H/1日のご使用にて約半年間フィルター交換はしなくても可能です。※環境にもよる

トラブルを未然に防ぐメンテナンスフリーのセル・フィルターを導入をお勧めいたします。

ご注文は㈱都築エンジニアリング Tel 058-214-7013まで!!!
年次メンテナンスとは何か?
機械の健康診断です。人は健康を維持する為、定期的に健康診断を受けています。人はなぜ?健康診断を受けると思いますか?大きな病気にならない為です。そうです…心配ですからね。では、機械は健康診断受けていますか?
無いない! 壊けるまで使うから! 止めておれないから!
やらなきゃいけないのはわかってはいるのだけど…やる時間がない。
全国の加工業社様からの色々諸事情のご意見は当社は現実の事と受け止めております。
全国のユーザーの声
メンテナンスってどういう事?
販売先からも誰も言われないから知らない。
では、メンテナンスという関連で約20年間 統計の結果です。
知らない人⇒32%
内訳
1.カバーついているから良いのでは?
2.構造上切粉はコンベアで運ぶから。
3.メンテナンスって事すら知らない。
4.保全員じゃないからやらない。
5.言われないからやらなくてもいいと思ってた。
定期的に行っている⇒67%
内訳
1.付属シャワーガンで清掃しています。
2.機械が故障した際やっています。
3.油などちゃんと無くならないか管理しています。
年次メンテナンスという意味の正解は… 全問 全回答不正解 …でした。
私達修理業社は修理が専門です。が…それは平成初期時代の頃までです。
ではもう修理はしないのか?違います!
当社サービス業の分野としましてNC機を所有するユーザーが全国に増え、そして自動化加工時代が進み設備機に接するタイミングが減少し機械の点検を行う視野が無くなり、修理という根源が大損修理に変わってきてしまったからなのです。
つまり…機械を止めて機械の為に機械を手入れし『可愛がり』何かをするという事が無くなり、現在当社に依頼のある修理内容がオーバーホールに近いほどダメージが増えてきた。
つまり上記にも記載しましたとおり、定期的にケアをしなくなった為大損修理という業務が概ね増えています。
そもそもアフターサービス業の当社としまして、お客様には『長く』『安心』して使って頂く事が主の会社で御座います。
メーカーは『楽に』『スピーディーに』そして、『加工精度の向上』が主になります。
ユーザーへのサービス思考が主で御座います。
再度機械への『可愛がり』を求めて頂き長く安心して加工業務をしませんか?また、今お使いの工作機械をもっと愛着を求めてみませんか?
年次点検の種別
お客様にて、8H/1日 稼働機の設定であれば1年に一度メンテナンスを!
24H/1日 稼働機の設定であれば1年に二度メンテナンスを!
ご依頼い頂けますと突然な機械停止を回避できることとなります。
「壊れたら修理します」では、手遅れ?!
これまでの保全活動は「事後保全(=壊れたら修理)」と呼ばれる、文字通り機械の故障や不良品の生産が発生した後のメンテナンス対応が主流でした。
突発的な機械の故障は生産計画のロットを乱すうえ、故障具合によっては部品の手配に時間を要することによるメンテナンスの長期化や不意に高額な出費は発生するリスクがあります。
また、不良品の生産開始時期を遡る検査作業が発生し、多くの時間とコストが生じてきました。
時に、重大な事故が発生してしまう場合も・・・。
「壊れたら修理します」を改善してみませんか?
当社は工作機械の仕組みを熟知している会社ですので、ご安心して使って頂く為に、ユーザー様 保全活動のトラブル対象を軽減し、余分なコストダウンを提案します。
当社よりご提案を致しますのでご相談下さいませ。
品質に真心こめて『ものつくり』

HP:https://tsuduki-engineering.com
〒: 500-8263 岐阜県岐阜市茜部新所1-78
tel : 058-214-7013
営業時間 AM 8:30~PM 17:30


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